会社の主な業務内容は何ですか?

注文住宅の設計、施工が主な事業になります。店舗併用の建物、戸建て一般住宅の建設、設計、施工も行っています。 従業員数は私を含めて現在3名ですね。私と設計専門職の者と、現場監督兼施工管理者の3名です。2020年の5月に創業して、今年で3年目です。

社名の由来についてお教えください。

建築家、建築物の意味を持つ「architecture(アーキテクチャー)」「architect(アーキテクト)」の頭文字「ARC(アーク)」からです。そこに、毎日の日々という「DAYS」という言葉を組み合わせました。日々の生活に素敵なデザインの建物を提供させていただきたいなという思いを込めて「アークデイズ」という社名にしました。

菅沼さんの学生時代、新人時代についてお聞かせください。

私は長野県長野市の出身で、高校を卒業するまでずっと善光寺の近くに住んでおりました。高校卒業後、東京の大学へ進学してそのまま都内で就職しました。 小さい頃は絵やデザインも好きでしたが、学生時代はとにかく音楽漬けでしたね。小学校高学年の時に音楽に興味を持ち、中学1年生でギターを始めました。中学2年生の時にはバンドを組んで、大学生になってからはギターだけじゃなく他の楽器にも挑戦しました。 社会人になっても音楽活動を続けていたところ、最初に入った会社の上司の方に「本気で音楽をやりたいんだったら今しかない。本気で音楽に打ち込みたいなら、もうちょっとそっちをやってもいいんじゃないか」とアドバイスされました。そこで思い切って会社を辞めて、ライブ活動をしたりギター教室の講師をやったりしました。でも、たくさん練習してスキルが身についても、メンバーやきっかけに恵まれないと生活が成り立たない。音楽で食べていくのは難しいと実感しました。 再就職を考えた際に、かねてから興味があった建築の世界に興味が湧きました。散歩がてら近所の住宅展示場へ行ってみたのですが、そこに建ち並ぶ家々がすごく素敵だったんです。住宅の販売やデザイン、家に携わる仕事というのは面白そうだなと思って、この業界に入ることに決めました。

起業を決意したきっかけは?

建設業界に入りまして、優秀な設計者の方々や営業の同僚、色んなお客様と出会って、色んな会社を経験して、自分の中で「こういう建物を作っていきたいな」「こういうものをお客様に提案していきたいな」というのが、だんだん固まっていきました。 しかし企業という組織は良い商品だけを提供するだけではなくて、社員や社会の為に利益を追求して地域に貢献していかなければいけません。当時私が勤めていた会社は自由度が低いわけではなかったのですが、それでも出来る範囲が限られていると感じていました。 そのタイミングでちょうど仲間から会社を立ち上げてみないかと声を掛けられました。 元々自分の中でも「世の中のありとあらゆるものをデザインできる会社」を立ち上げたいと考えていました。建物に限らず食器も家具も…身近にあるもの全部をデザインできる会社をやりたいと思っていた折に、たまたま建築をやっていた仲間たちが来てくれたんです。良い仲間に恵まれて、お客様も「やってみてもいいんじゃないですか」と背中を押してくれました。「まずは住宅を施工する会社を立ち上げてみようか」ということでこの会社を始めました。

リーダーとして大切にしていること、経営者として大切にしていることは何でしょうか。

私は大きい企業に所属していたことが多かったので、あまり企業のトップにお会いする機会がなかったんですね。実務は社員がやって、最終的な決裁を下すのが社長としての仕事なのかなと漠然とイメージしていました。ところが自分で立ち上げたばかりの会社の社長はやることがかなり多いです。 現在、私は「営業」兼「設計」兼「デザイナー」兼「インテリアコーディネーター」兼「人事」兼「総務」…みたいな形で、事務所の掃除も何でもやっているという状況です。三人だけの会社なので、各々のやることの負担というのはどうしても増えてしまうのは当然なんですよね。思っていた以上にやることが多いので、社員の二人にも結構負担を掛けてしまっています。そういった中で、経営者としては社員が自分の意見を言いやすい環境でありたいと思います。風通しのいい会社というんですかね。そういった組織を作っていきたいなというのがまず一つ目です。 二つ目は、お客様に本当にご満足のいくお家っていうのを提供するということ。お客様も巻き込んで一緒にいいものを作りあげていって、全員で力を合わせて完成させる。お客様の喜びが私たちの喜びでありますし、その結果が次のご成約にも繋がると信じています。今後もし私が直接お客様と関わる機会、現場に立つ機会が少なくなってしまったとしても、今の気持ちを忘れないでやっていきたいなと思っております。

アークデイズのブランドとしての合言葉や強みについて教えてください。

アークデイズ株式会社として全員が思っているのは「他の会社ではできないようなものを作っていこう。提案していこう」です。 期待感を持って弊社を選んでご契約して下さって、何度も打ち合わせを重ねているお客様が、完成した後に「やっぱりアークデイズさんにお願いして良かったです」と喜んでくださる。その姿こそが全員が目指している方向です。

座右の銘や好きな言葉はありますか?

「一期一会」という言葉がすごく好きです。「袖振り合うも多生の縁」という言葉もありますが、人生で出会う人やものは、全ては偶然であり必然であるんじゃないかなっていつも思っているんですね。 例えば、お客様に食事に誘っていただいた際にそこのお店の店長をされていた方を紹介していただいたんです。それがきっかけというかご縁になりまして、その店長さんには弊社でご契約いただきました。本当に人生は何があるか分からないので、人生で出会う人たちとのご縁を一つ一つ大切にしていきたいなというのは日々感じています。 「日々後悔のない生き方をしていきたい」というのが私の座右の銘ですね。毎日毎日ルーティンのように同じことの繰り返しになるという時もあれば、日々変化があって、いろんな方とお話をする日もあります。毎日毎日を一生懸命、後悔のないように生きていることによって、より幸せを感じることができるんじゃないかと私は考えております。

会社の今後のビジョンについてお教えください。

家のデザインをとことん追求していくことで、会社の認知度を上げていきたいです。 「自分の家を建てようかな」「ちょっと見学に行ってみようかな」といった興味を持つと、町を見る目が変わってくるんですよね。「あの家お洒落だね」とか「あそこで使っている外壁は何だろうね」とか、すごく気になってくるんですよ。そういった中で弊社の建物を見た人に「あの建物すごくかっこいいね」「アークデイズが作ったんじゃない?」とおっしゃっていただけるような建物を作らせていただいて、それを人気にしていきたいっていうのが一つの目標です。 中・長期的に見ればまだ始まったばかりの会社ですので、数年以内には展示場を県内に作って受注棟数を伸ばしていくことも大切です。私たちがこだわって作っている建物を一人でも多くの方々に知っていただいて、実際に体験していただきたいですね。

一緒に働くスタッフさんたちのために力を入れていることについてお聞かせください。

どんな些細なことでも自分の意見などを言いやすい、相談しやすいという環境作りに注力しています。お互いに面白いアイデアを出して話し合って、お客様の家も自分の家のように考えて意見をぶつけています。

あと、何か判断とか決裁を仰ぎたいという時に、私への連絡は休日でも夜でもいつでもつながるように心がけていますね。

建設業界を目指している方々へのアドバイスをお願いします。

建築建設の勉学をなされていて、この業界を目指している方々は、人の生命に関わってくる大切な建物を建築するということを誰しも意識されると思います。
戸建て住宅でも一般建設物でも同様ですが、それを大きく考えすぎてしまうと、ちょっと思い切ったことができなくなってしまう。そこでまず一つ言いたいのは、リスクを重視するあまりに行動を諦めるのはオススメしないということです。

もし失敗してしまった時でも、どのようにリカバリーするかをちゃんと考えながらやってみるってことがすごく重要だと思います。

建築系の資格というのは、建築士、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士、設計施工管理と多岐にわたります。これらが学生時代に取れるのであればすごく理想的です。しかし学生時代に資格を取って建設業界に入ってきても、資格をなかなか生かせずに転職してしまうという若い方も少なくありません。ですので資格の有無に関わらずやる気があるなら入社してみて、働きながら資格を取る方法も選択肢の一つです。

資格勉強だけでは、実務で直面する問題に対応しきれないケースも多いです。
現場に入っていろんなケースと遭遇した時に初めてその知識が活かされるという部分がとても多いのが建設業界なので、まずはやってみたいと思ったら迷わずにやってみようということをお伝えしたいです。

若い世代へ向けたメッセージをお願いします。

私は学生時代にずっと音楽活動をやっていたんですけれども、自分たちの演奏や曲に対してものすごく厳しく見てしまって、デモテープをちゃんと作って送ってみたり聴いてもらったりすることができなかったんですね。それができていたら、もしかしたら今はプロになっていたかも…なんてことはまずないとは思うんですけれども、人生何が起こるかわからないです。「どうせ自分なんかダメなんだ」とか「これをやったって失敗するよ」と最初から決めつけてしまったり、打算的になって諦めてしまったりしないで、まずは挑戦してみてほしいですね。

挑戦して失敗してしまったとしても、それは必ず自分の糧となっていい経験に繋がります。若い皆さんがこれからの日本、ひいては世界を背負っていく姿に期待しております。

 

※こちらのインタビューは 2022年08月01日 に行われました。

アークデイズ株式会社

https://arcdays.co.jp/

インタビュー動画※別ウィンドウが開きます。