経歴

大学卒業後、小松フォークリフトに営業職として入社。その後、スカウトされスクラップ会社へ入社し17年間勤め、独立を決意。前職の功績により一部上場企業から声を掛けられ、独立と同時に大企業と取引口座を開設。創業1年にして年商1億円を達成。2011年に金属プレス専門の関連会社を設立。現在まで約22年に渡って地域社会の生活を支え続けている。

会社の主な業務内容は何ですか?

有限会社オカダのメインの事業は、建物の解体です。 それに加えスクラップの回収も行っておりまして、今はその2本柱で事業を行っています。創業して22年くらいになります。

独立されてから大変だったことは何でしたか?

大変だったことね。今でも大変なんだけれども(笑) 最初は本当に一人で始めて、スクラップ屋(廃棄物回収業者)としてやっていた。会社を立ち上げたきっかけは、営業として17年間勤めた中で知り合ったスクラップの問屋さん。そこは私が営業に行ってサポートして会社を立ち上げたようなところで、私としてもとても思い入れのある会社でした。でも不景気で大手企業に買収されてしまって。 その時の悔しい気持ちから「一矢報いてやろう」と転職を決意しました。 どこか別の企業に就職しようかなと思っていたのですが、前職で培った人脈のおかげでサポートしてくれる人がたくさんいたんです。その中で、ある一部上場企業が取引口座を開いてくれると仰ってくれました。 いきなり個人に取引口座を開くという話をしてくれるものだから、当時は本当に驚きました。地道に営業を続けてきた結果がここで活きてきて、どこの会社さんも私を信頼して協力してくれたんです。 スクラップを扱う仕事というのは、土地とトラック、重機が必要です。とにかくお金が必要。でも私には何もなかったんですよ。土地もなければトラックもない。どうしようか悩んでいるときにお客さんの一人が声を掛けてくれました。 相談してみたら「じゃあ自分が手伝うから、岡田さんは営業に集中してください」と言ってくれて。それで会社が始まったんですよね。そうしたら私のところにお客さんがどんどん来てくれたんです。 本当にロケットスタートと言えるような始まり方でした。そのおかげで初年度に年商1 億円を達成しました。その方には2年間お世話になりまして、その後本当の意味での独立をしました。

仕事をする上で、岡田さんが大切だと思うことは?

地方在住の何でもない人間かもしれないけれど、頭の中でちゃんとシミュレーションしていれば個人ではとても敵うわけないような大企業とも渡り合えます。どんな大企業でも、結局は担当者同士。最初はその担当者同士で話をして、それから企業が動くんです。 ある一部上場企業の社長が「仕事は会社が持っているもの」と言っていました。それはそれで正しいかもしれないです。だけど私たちは地方の片隅の小さな会社で一生懸命やっているから「会社」じゃなくて「自分」を売り込むしかありません。 営業というものは信頼関係を築けてこそ。築いた信頼関係が企業全体を動かすんです。私はそれを目の当たりにしたからこそ「チャレンジすれば何でもやれる」と言える。自分で枠を作っちゃいけません。 スクラップ屋の話になるけれど、スクラップ屋さんって昔はリヤカーを引っ張ってました。でもリヤカーを引くより、軽トラの方が仕事は効率よくできますよね。軽トラより2トン車の方がより大きい仕事ができる。2トン車より4トン車、4トン車より大型車…と言うように自分が運転できる車種は多い方がいい。「自分はリヤカーしか引けない」と思わずに、とにかくチャレンジしていくことが大切です。

岡田さんはチャレンジ精神を大切にされているんですね。

一回しかない人生だからそういうものにチャレンジできるのであれば、チャレンジした方が楽しいですからね。人生はいつか終わっちゃうんだから楽しんでやった方が勝ち。 チャンスっていうのはいろいろな顔で来るんですよ。 「あんた見込みがありそうだから、うちに来ないか?」と甘い誘いもあるかもしれません。でもビックチャンスっていうのは怖い顔でやって来るんです。「この野郎」って凄まれた時に「ああもうダメだ」と戦いもせずに引いちゃったらそこで終わり。 だからそれをチャンスと捉える。チャンスを逃さないためには、常に自分で何でもできるようにしておく備えが必要です。それがなければチャンスが来ても引かざるを得なくなってしまうかもしれません。 基本は日頃の仕事を完璧にこなして、自分が理解して動けるようにしておく。それが基本です。そうすればチャンスが来た時にいつでも素早く動けます。そういうところを周囲の人たちは見てるし「この人は信頼できるな」とサポートしてくれるんですよ。 自分の場合もそうでしたし、色々な人に助けてもらいました。そのためにはいつでも何に対しても誠実に向き合うことが大切です。 未経験の仕事だって積極的にこなしていくと「あの人は何でもできるんだな」と思ってもらえます。与えられた仕事はとにかく何でもやるのが基本ですね。自分もちょっとふざけてるような性格に見えるかもしれないけど、何でも一生懸命やってきたからたくさんの方々に認めてもらえたんだと思います。

座右の銘・好きな言葉について教えてください。また、それが大事だと思ったきっかけはありますか?

「しなかったことを後悔するより、して失敗したときの後悔の方が価値がある」 それがいつもの考え方ですね。 元々好奇心のある性格なんですよね。 好奇心があっても、面倒くさかったり怖がったりして動かない人が多いですが、自分は何でも突っ込んでいっちゃいます。

会社の今後のビジョンについて教えてください。5年後10年後どういうイメージがありますか?

人生後半になって始めた会社で、今のところ後継者がいないんですよね。これからどうしていくかが問題だと思っています。ここまで成長できたし今まで付き合ってくれたお客さんもいるから、どうにかして後世に繋げていきたいです。そのためにもブレーキを踏まずに、まだまだ頑張って行きます。

従業員の方々のために力を入れてることはありますか。

弊社では未経験の方も採用していまして、スキルがなくても入社後にサポートする体制を取っています。ベテラン層が充実しているから、これからはなるべく若い人を積極的に採用してもっと活性化を図りたいですね。

今後の時代を担っていく若い方々へのメッセージをお願いいたします。

若い人は楽をしようとする人が多いけど、経験を積んで時には苦労もしてほしいなと思います。今はインターネットが当たり前にある時代なので、危険や嘘に惑わされずに情報の本質が見抜けるような審美眼があるといいですね。

 

※こちらのインタビューは 2022年06月23日 に行われました。

有限会社オカダ

http://www.okada-kaitai.co.jp/

インタビュー動画※別ウィンドウが開きます。